2014年9月フランス


IMG_1612<2014年9月急遽Reims, Franceへ>

9月中旬に急遽マイレージのチケットが取れたので、今年の三ツ星REIMSL’assiette  Champenoise訪問を目的にフランスに行ってきました。

 左:お決まりの朝食(ラーメンとシャンパーニュ、正確には少しのびた醤油ラーメンと少しぬるいドゥラモット)

 7月には2年の一度のDRC訪問をしたのでその時のことをご報告しようと思っていたのですが、お客様とご一緒したので、いつにもまして注意深く行動、運転したので、楽しくご報告できることがなく、単に飲み食いしたことをお伝えしてもなぁ、と思いつつ、またタカシマヤのイベントなどもあり、3カ月が経ってしまいました。しいていえばボーヌのビストロでお客様が食べられないと言ったタルタルステーキを「それはもったいない、私が食べましょう。おいしいおいしい」と半分ほど食べ、いつものとおり、腹を下し、半病人になってしまったことぐらいでしょうか。

  それはさておき、今回、久しぶりに始めてのレストラン訪問。三ツ星マイスターの私としては三ツ星を取得したその年に行かなければマイスターの名が廃ります。

まずはパリで友人の紹介で左岸mabillon近くのbistroSemilla”へ。オーナーがMOF所有のシェフを雇って始め、今ではパリでも有数の人気のビストロに。今はやりの店にふさわしくメニュのIMG_1615表現が多彩、つまりスカしています。気取ってんじゃねえよ、とサービスに聞きつつ、メニュの言わんとしているところを読み解き、注文。なるほど、なるほどと楽しみました。 写真:平目(取り分けてくれようとしたところを撮ろうとしたので、上に乗っていたものがやや外れている)

 翌日、いよいよ2014ミシュランで27番目の三ツ星、REIMSL’assiette Champenoiseへ。生IMG_1622れて初めてGare d’Estへ。今までgare de Lyon以外使ったことがなく、サンドウィッチやパンなどいつも同じものを食べていました。Gared’estで衝撃です。半分ぐらいのサンドウィッチ類の具や形状が違います。そこで「サンドウィッチ・アポロ」(左:写真)を。なぜ「アポロ」なのかわかりませんが、チキンバーガーのレタス抜き、結構なヴォリューム。知らないことはまだまだ多い。

TGVに乗り、REIMS到着。Bouchardの西山氏に無理言ってアポを取ってもらったHenriotへ。シャンパーニュメゾンへの訪問は34年前のMercier以来。5本も開けていただき、やはり産地で頂くものは「うまい!」と感じた訪問でした。(写真:Beatriceさん、ありがとう!)IMG_1634

 そしていよいよL’assiette Champenoise。三ツ星を取るのは時間の問題とまで言われていたレストラン。サロンでアペリティフにKrugをいただき、ダイニングに移り食事がスタート、アミューズに白身魚の軽い燻製、クリームソースをかけ温かくしているため、少し生臭い。(写真:右)息を止めて一気に口の中IMG_1643へ。飲み込む。「ふーっ」ワインはルフレーブのヴィラージュ、ピュリニー・モンラッシェのボトル。カニのあとにトマトが
IMG_1651出る。おそらく自慢の一品だろうが、あまりそそらない。オマール、キャビア、サンピエールと続き、仔羊、鴨、そしてチーズ。デIMG_1654

セールのときにシェフが現れ、「いかがでしたか」「いや、おいしかった。太田といいます。ラムロワIMG_1659 IMG_1664ーズのエリックの友達です。
40回行きました」と話したら「40回!エリックは私も友達だ。おい、彼にシャンパーニュをサービスしてくれ」とロゼ・シャンパーニュを一杯サービス。ボトル1本のあとに、もういいのに・・・。食後、サロンでコーヒー、熟睡。運転、そしてホテルに。「三ツ星をとるのも時間の問題・・・。時間が経ち過ぎてしまったのだろうか・・・。」

 

 翌日、初めてシャンパーニュの畑を見るためにEPERNAYに向かう。EPERNAYに到着するが畑がない。メゾンの建物ばかり。観光オフィスでIMG_1680「畑はどこ?」「車ですか?」「はい」「ではAYにいくといいですよ」「AYですね、はい」5分でAYに到着。なるほど畑はAYにあるのか。現地に来なければわからないことって多い。見渡す限りのIMG_1677
ヴァンダンジュ中の畑を眺めながら、「ほお、観光バスが
2台も。観光客がいるんだ」と思いきや、ヴァンダンジュ労働者移動のためのバス。ブルゴーニュとはスケールが違う・・・。

シャンパーニュを後にDijonに向かう。やや眠い。眠気を抑えながら一路Dijonへ。眼鏡が少し汚れているのに気付き、拭こうと眼鏡をはずす、一瞬目をそらす。前方に、「ンッ」何か黒いものが高速道路の真ん中に。「修復地が黒いのかなぁ」近づく「違う。トラックのタイヤだ!」ぶつかる!「危ない!」ハンドルを右にきる!「ボカッ、グワッ」ドン。キキッ。タイヤの端にぶつかり車が跳ねる。勢いでそいのまま右へ、「やばい!」今度は左へ、クーッ。「あっ、中央分離帯がっ!」力が入る。蛇行する。抑えろ。ツーっ。「ふー。」体制を戻す。「バカ野郎、タイヤ落としとくんじゃねぇよ。」一瞬正面衝突するかと思ったが危機を乗り越えた・・・。再びDijonを目指す。途中、タイヤを落としたトラックが路肩に止まっていた。

 昼までにDijonについて知合いの店でランチをと思ったが、やはりまだ少し眠いので安全第一とサービスエリアで仮眠。窓を全開にしてウトウトしていると、

「エキュスキューズミー」「ハッ」「(エイゴハナシマスカ)」「ええまぁ」以下英語、

「アノウ・ワタシハ・アイルランドジンノ・パトリックトイイマス」「はい、ソレデ」

「ジツハキノウ・シャジョウアラシ・ニアッテ・スベテ・ヌスマレマシタ。デモアイルランドニ・カエラナクテハナリマセン。フェリーニノル・オカネガアリマセン」「イクラ?」「220ユーロデス。ワタシハ・タカリデハアリマセン。クニニモドレバ・コノヨウニ(名刺を差し出し)カイシャモアルシ、オカネモアリマス」「どうして他のひとに頼まないの」「ホカノヒト・エイゴ・ハナシマセン」「あ、そう」

「オネガイダカラ・220ユーロカシテクダサイ。コドモモイル・ショクジ・アゲタイ。ワタシ、オカネトルナラ・アナタ・ネテイルアイダニ・ゼンブトレタ」。それもそうか。

「じゃあ。はい220ユーロ」「アリガトウ、アリガトウ、イエニモドッタラ・カナラズレンラクスル・アイルランドキタラ・イツデモタズネテ」「・・・」お金は帰ってくるのでしょうか。

  IMG_1701最後の夜は42回目のLameloiseへ。到着すぐオーナーのラミー氏に「7月のときは悪かったね」「何が」「ワインのこと」「いやいや、もういいよ、大丈夫だよ」と仲直りをし、テーブルへ。一人で来るLameloiseはやはり落ち着く。前菜はパスし、メインを2IMG_1710(鱈とブレスの鶏)を注文。今回は残さず完食。そしてシェフのエリックに挨拶、「来年初めに2カ月かけてキッチン改装するよ。」「じゃぁ、新しくなったらまた研修にくるから」「もちろんいいよ」来年の楽しみが増えました。(下:本当においしいたら、下:ブレスの鶏(何十回食べただろう)

IMG_1715 翌日のTGVでパリへ戻り、今回の2番目のお楽しみ、1つ星のLE IMG_1725VIOLON D’INGRESへ。シェフCRISTIAN CONSTANTは名門ホテルCRILLONの元シェフでパリでは有名人。トラディショナルな星付きレストランははずれたことがない。むしろ3つ星以上に居心IMG_1727地がよい。予想は的中。以前紹介したLAURENTをカジュアルにした感じだが、品がある。料理もおIMG_1743いしいものをおいしく出している。土曜のランチにいったせいか、家族連れが多く少し騒がしかったが次回は平日にいってみたい。(写真左:コンスタン氏の名のついたデセール)IMG_1745