香港のデモが実施されていた10月中旬にお客様とLaTable主催「香港民主主義を守ろう」応援デモ参加ツアーを開催、ではなくて「香港グルメツアー」を開催。3日間の日程で3つ星3回、2つ星1回を堪能。いつものことなのですが、お客様と行く時には皆さまの期待にこたえられるようなアクシデントは起きません。当然のことがならお客様の安全と効率を一番にしているからです。なので今回はお店のご紹介をメインにお伝えします。
前日入りした主催者はかつてのバイトの中国人と合流、中環近くの上海料理店でディナー。ビルの3回にある近代的なレストラン。上海蟹の季節とあり客の多くは上海蟹を注文。1尾約200香港ドル(2800円)。我々はカニは頼まず、数皿注文。紹興酒(500cc)を飲んで、二人で10,000円。以外に安いものだと感心。やはり現地の人と行動すると何かと安くつく。
「毎回外せない2つ星」
翌日、同じく前日入りしていた客と以前も訪れたアワビ大王の2つ星「阿一海景飯店」でランチ。前回同様どれもおいしく、素晴らしい景色で一人約8000円。満足のランチ。ただ鮑は一切れだった。そして午後、当日入りの2人と合流、ヴィクトリアピークへ。想像とは違い頂上付近
は多くのショップが建ち並び、巨大なショッピングモール。頂上のバーで一休み、景色は最高、「夜二人で来たら日本人女性は確実に落ちるね」と、全員充てもないのに勝手なことを・・・。
「ロリーナがいなければ・・・」
最初の三ツ星(イタリアン)「Otto e Mezzo」。前回最も印象に残ったのは、サービスのロリーナ。今回も担当。一緒に写真をとる。「もう一回」というと「ちょっと待って」と、2回目はリップを塗り直して、何ともカワイイ。料理はあまり記憶にないが、「三ツ星といってもいろいろあるもんだ」と思う。
『高い分、高い・・・。」
食後折角だからとリッツカールトンにある超高層バー「OZNE」へ。到着し、「外?、内?」と聞かれ、外へ。さすがに118階からの景色は素晴らしい。そして席を確保するべく、4人掛けのソファ席に座ろうと、「ここいい?」「はい、どうぞ。ミニマムチャージ、10,000ドルになります」「ああ、はい、1,000ドル(14,000円)ね」「いえ、10,000ドルです」「・・・。ハァッ! 10,000ドル(140,000円)!?」「帰ろう、帰ろう」ということで結局、上環近くのバーで・・・。
「ここだけのために香港。」
ツアー2日目ランチ、フォーシーズンズホテルの「龍景軒」へ。多くの知合いが訪れ、絶賛の三ツ星中華。個人的には2度目でしたが、評判通りのレストラン。全ての料理が出色。特に出色は「魚の蒸し料理」全員が、食べた瞬間「うまい!」それ以外の表現はないほどおいしい。私も人生一番の魚でした。全てに4人全員が大満足。それで一人2万円弱。またサービスのホスピタリティに感激。これほど気持ちの良かったレストランは近年記憶にない。「龍景軒で食べて、死ね」です。
「ミシュランは死んだ・・・。」
ディナーは今年三ツ星に昇格の今話題の最先端中華、「Bo Innovation」。期待膨らむ中、いざ・・・。到着するなり「ここ?」。アメリカンカフェを彷彿とさせる、カジュアルな雰囲気。コースのみで150香港ドルと250香港ドルの2コース。オープンキッチンでは3つも4つもピアスをした若者が・・・。サービスマンの対応も悪く。料理がでたら・・・、「へっ?」。中トロマグロに「ラー油をかけてお召し上がりください」「???」料理が進むも、食欲は進まない。結局一人36,000円。全員一致で「2度と来ない。でも来ないとわからなかったね。」
「ホッとして帰国」
最終日は九龍シャングリラの2つ星「香宮」で本格中華。さすがに長い歴史に期待通りの雰囲気。やはり伝統的中華はほっとする。
次は充実した香港をエンジョイできそうです。
<香港はおいしい。-その②>前篇
当店特有の「暇なクリスマスシーズン」に、残された三ツ星2件とワインビジネスの可能性を探りに再度香港に・・・。
昨年10月に2軒の三ツ星を訪問、すぐに残りの2軒を片づけようと電話、するとイタリアンの三ツ星は2カ月待ち!、フレンチは2~3週間待ち!、やむなくこの時期を選択。
まずは三ツ星に先立ち、今香港で最もおいしいといわれる一つ星中華「欣圖軒(ヤントーヒン)」。想像とは全く異なり、素晴らしく洗練された雰囲気の中で「素晴らしく洗練された料理が・・・」フランス人シェフもいるこの店の料理は魚、肉、どれもおいしく、最後に「あわび麺」、「本当にもう一度きたい」と思わせる店でした。ただ・・・、お値段もそれなり・・・。
翌昼は香港留学中の元アルバイト(中国女子)を誘い、あわび料理で有名な2つ星「阿一海景飯店」に。ヴィクトリア湾を望む29階にあり、眺めもすばらしい。前日に既にあわびを食べたので、折角だが小さめな鮑の入ったランチコースを。最後に炒飯を頼もうと思ったら「多すぎます。全部食べたら考えてみてください」。コースなので一皿ずつ、ゆっくりと思っていたら、次から次へと、サービスされ、テーブルはいっぱい。「そうか、中華は同時にでてくるんだ」でてくるもの全ておいしい。全て食べ終え、まだいけそうだったので、炒飯を追加。3人前はあるだろうか。とてもおいしかったが、だいぶ残してしまった。悔しい・・・。しかしデザートの皿にキューリがのっていたのは何故・・・。
ホテルに戻り、胃腸の小休止。観光もせずに一軒目の「Otto e Mezzo Bombana」(イタリア以外で唯一の三ツ星イタリアン)へ。商業ビルの2階にあり、内装はそれなりだが、店内が外から丸見え。「こんなものだろうか。イタリアンというものは・・・。(私はイタリアンには殆どいかないので、よくわからない)」しかしさすがは三ツ星、中にはいり席に座ると途端にゴージャス感を感じる。スタッフも愛想がいい。常に話しかけてくる。イベリコハム、仔牛のラビオリ、オマール、ニュースタイルティラミスを注文。前菜ノイベリコはカットしただけ、ラビオリも東京のちょっと名の通ったレストランぐらい、オマールもまあそこそこ、ティラミスは挑戦的で一番刺激的だった。最も興味を引いたのは香港とフィリピンのハーフのサービス、ロリーナ。熱心に話しかけ飽きさせないようにしている。シェフのボンバーナ氏は終始、客に挨拶をして回り、時折(白、黒)トリュフを削る。しかし何が、と言われるとわからないが、三ツ星だ、といわれれば三ツ星かなぁ、と感じる不思議な店だった。もう一度行くかと聞かれれば、行ってもいかなぁ、ロリーナに会いに・・・。
翌日、昼は香港島シャングリラの「夏宮」(2つ星)に。前回九龍シャングリラの「香宮」にいったので、今回はまず姉妹店の「夏宮」を選択。初めてでもあり期待し、ランチコースを選択。するとタピオカのような物がはいった黄色いスープが。「はぁ、これはとうもろこしか、かぼちゃの温かいスープかな」と思い、一口、冷たい、さらに「甘めだなぁ。酸もある。本格中華ではこういう味もありなのか」と感心しつつ、食べ進む。「・・・。違う、これはデザートの甘さ???」半分ほど食べた時、サービスの女性が、「失礼しました。間違えました。これはデザートです。あとでもう一度お出しします」あとでもう一度って・・・。最初にデザートを食べてしまっては、おいしくいただけるわけもありません。チキン味のスープも魚も肉も締めの焼きそばも・・・。そして最後にまたあのデザートが・・・。さすがに二度はいりません。コスパを考えてもとても残念なランチとなりました。翌日の姉妹店、二度目の「香宮」に不安が募ります。
夜は香港最後となった三ツ星「L’atelier de Joël Robuchon」。パリで2つ星の「L’atelier de Joel Robuchon」に行った。パリの二つ星は香港の三ツ星なのか、とそんな疑問も感じていた。
相も変わらず、赤と黒を基調とした店内、暗い。年寄りは苦手だ、不安でならない。入ってすぐにパリと同じ「寿司屋」をイメージしたカウンターがズラリ。奥へ案内され、そこにはSalonが。本当に暗い。
パンがこんなに・・・。食事がいらないほど・・・。
メニュを見る。前菜とメインの組み合わせが、うまく考えられない。さらにサービスが昨日のイタリアンに続き、やたら熱心にトリュフを進める。個人的に、特に財政的にトリュフが、私は苦手だ。結局メインを2皿注文、オマールと子羊だ。ワインリストを見る。しまった。東京のロブション同様、9割以上を占めるグランクリュ(特級)はリーズナブルだ、しかし並ワインが少なく、並でも高い。並クラスのグラスワインが5000円。最も安いブルゴーニュを注文。
オマールである。ゴージャスである。金箔がある。おいしい。子羊である。デコラティブである。食べる。食べるところが少ない。まるで手羽先。フランスの食べきれない量に慣れている私は、拍子抜けと違和感を同時に覚える。デザート。ワゴンチョイスにする。食べ放題ではない、3つまでとは。ポールボキューズなら食べ放題・・・。
最終日、前回に続き2度目の「香宮」。今回はコースをやめ、アラカルトで。まず「点心!」と肉ゆで餃子。次に「おっ、これうまそう」カニの鋏の揚げもの。海老のすり身で一回り太らせてある。「じゃぁ、次はこれだ」牛肉と野菜の炒め物「やっぱり締めは・・・」香宮風炒飯。「それでは、以上で。」ウェイターが「多すぎます、牛肉の炒め物と炒飯は半分にしておきましょう」「多い?お任せします」親切だ。多すぎたか・・・。半分?、足りるかな? 料理がくる。「夏宮」とは打って変わって全てがおいしい。素晴らしい。全て食べ終え、ちょっと苦しい・・・、大満足・・・。
1,2納得いかないところもあったが、結局「香港はおいしい・・・。」。そしてもう一つの課題、ワインのスモールビジネスは・・・。次回に課題の数々を。